T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

494・「生活苦」??

LOVE OR NOTHING

最近、特にここ1〜2年、仕事でお会いする人の一部から、収入面を心配して、

「大変でしょ?食べていけてるの?」

なんて言われることがある。そんなこと、親しい人にしか話さないし、こちらも聞かないというのが暗黙のルールだと思っているので、ちょっと驚いている。

実際、フリーになって11年間、生活に困ったことは無いのだが、そんな事を強調して、万が一、報酬面の交渉に支障を来たしてはならないので、適当に笑ってやり過ごすのだが。

でも、「辞めた会社にそのままいた時よりも、精神的&経済的に豊かになれるよう努力する。」と心に誓ってやってきたのに、そんな風に見られて心外だったり、また何か自分がひどく至らないのかと心配したり、正直穏やかな気持ちではない。

それにしても、人はどんな人を見た時に、「あの人(経済的に)大変そう」って思うのだろう。

例えば、1日、駅前で虚ろに佇んでいる人を見かけた時とか?沢山のご家族を養っている人をTVや新聞で観た時とか?(でも、それは、「大変」というより「立派!」という感心や尊敬に近い)

あるいは、街角で古い金物屋さんを見かけたときとか・・・あっ、音楽業界も金物屋みたいだと思われているとか?(CDと雑誌を作ることだけが音楽の仕事じゃありませんて笑)

それとも、今の世の中そこら中で、大変なフリーランスの人が溢れかえっているのだろうか。もし、そんな状況を知って尋ねているのなら、過酷な状況を面白がる前に、そういった人達に何が出来るか考えてくれた方がなんぼか嬉しい。

そういえば、以前仕事を一緒にした人に、上記のような事を尋ねられ、心配かけまいと思い、素直に「お蔭様で、暮らしは豊かになりましたよ」と言ったら
「えっ??“豊か”って、仕事が無くて、ヒマが多くなったって意味??」
と聞き返された。要は、私を心配したのではなく、「ほら、フリーになって、バカを見ただろう(ニヤリ)」と底意地の悪さが透けて見えたので、キッパリと笑顔で否定した(ちょっと大人気なかったかも。なお、これが事実なのかハッタリなのかは、謎にしまーすby「コール」工藤静香)。

でもまぁ、そんな風に見えるほど(表立って)活躍できていないということだろうし、これからも謙虚に誠実に進むしかないな〜、とあらためて思ったとある夏の日の午後。

ジャケットは
この街で争って うぶな人たちを傷つけてみても
悲しいね むなしいね それよりも逃げて クズと呼ばれよう

というフレーズが痛快なロックンロールの「アンテナの街」収録の中島みゆき『LOVE OR NOTHING』。

シングル収録が1曲だけのためか、黄色いお店の280円コーナーでよく見かけるCDだけど、280円じゃ十分元が取れる熱量の高い楽曲が多いので、良かったらお手にどうぞ♪