234・諦めて何の得がある？

　あるCDショップの方に、そのお店で売れている特長を全国的に知らせようとすることについて（例えば「元気が出るCDショップ」の連載とか）、

「そんなことをしたら、うちだけで売れていたものが、よそに流れて余計に売れなくなる」

と反論されて、愕然とした。確かに、その特定の商品の売上げは、記事が出た途端に、それこそ1円でも安いネット通販や、1ポイントでも多い量販店に流出するかもしれない。しかし、その目利き感が、音楽リスナーに、仕入れ元となるレコード会社に、ひいては他のマスコミに伝播することで、「あぁ、やっぱりこのお店って重要なんだな」とプラスの部分がアピールできるかもしれない絶好の機会だと、なぜ思えないのかな〜と残念に思った。

　というか、そんなネガティブ思考だったら、もう死ぬのを待つしかないじゃん。よくそんなので、お給料をもらっているな〜、と少し思ったけれど、もしかすると、私と話す前に、散々痛い目にあって、そんな諦念が生じたのかもしれないし、それは言わずにおいた。でも、やっぱりどんな状況でも諦めない人が好きだし、そんな人を応援していたいなぁ。