T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

67・恥晒し(成長??の証として)

はじめまして

私、××に住みます岩崎宏美さんのファンの者です。

今回は、岩崎宏美さんのCDの再発をリクエストしたく筆をとりました。

岩崎宏美さんのQ盤シリーズでの発売は、ご存知の通り、'94.6,'94.12,'95.6と計9タイトルがなされましたが、それ以降止まっております。次サイクルに該当する'95.12頃は彼女の新作やCOMPLETE SINGLESのプロモーション時期であったことから旧盤がでなくても仕方ないと思っておりましたが、それ以降も全く止まっているので非常に残念です。

何故ならこれ以降のアルバムこそが彼女の本領を十二分に発揮したもばかりだからです。具体的に示しますと、

「緋衣草」は非常に大人っぽく、コンセプトのしっかりしたアルバムと最近のファンからも人気のあるアルバム、

「すみれ色の涙から・・・」はいわゆるフォーク系のカバー曲集で、非常に趣深いアルバム、

「夕暮れから・・・ひとり」は、大ヒット曲「聖母たちのララバイ」の別versionが収録(ファンの間では人気が高いらしい)されたアルバム、(このアルバムは彼女の中で最大セールスを記録しています。)

「Love Letter」は彼女初のセルフプロデュース&全作詞で話題となったアルバム、

「私・的・空・間」は、無理のない年齢相応にしっとり歌い上げたアルバム、

・・と非常に音楽評の高かったアルバムが続いているものばかりです。

(こんなことは ”釈迦に説法”となりかねないのですが、念の為申し添えておきます。)

また、これ以降も現在廃盤となっておりますが、アルバム「I WON'T BREAK YOUR HEART」、「戯夜曼」、「cinema」、
「わがまま」など彼女のより一層生き生きした声の堪能できる秀作が続いております。(特にトータル性が秀逸です)

「そんなに聞きたければ、中古レコード店で勝手に入手すればよいのでは?」
とおっしゃるかもしれませんが、昨今の人気再燃のためか、先月あった数十枚が今月には皆無という店が続出しております。
それも気付きはじめた時は\500/枚 であったものが、現在 \2,000/枚 以上という不当な価格で取り引きされているのです。
(いわば宏美さんのレコード入手は「たまごっち」に似た状況です。)

つまり、セールス的にもかなりの見込みが出来るはずであり、単に旧来のファンへの慈善事業的なものに終始するものではないことは
容易に理解できます。

また、当のご本人は実力を更に磨き続けているので、旧作だけでなく、新作で「火曜サスペンス劇場」などのテーマ曲を
獲得できれば、新/旧作品セールスの絶大なる相乗効果が期待出来ます。

これは、キャリアと歌唱力との両方を兼ね備えたアーティストこそが成し遂げうる業であると私は考えます。


 以上、熱意のあまり長くなって申し訳ございません。ただ、これらは単に冷やかし半分の冗長でないことはご理解ください。

 企画を実行されるには大変な努力があるとお察しいたしますが、この辺の状況に対して一体どうお考えなのか、またどういった進捗状況であるのか、という点は、表面上何もなされていないようにしか見えない我々一般ファンには大変興味深い所であります。

是非、ご検討下さい。(出来ましたら、この件について同封の封筒にてご返答頂きたく存じます。)

乱筆・乱文、失礼いたします。

自宅住所 〒○○○ △△市☆☆区〜〜 臼井 孝  0XX-XXX-XXXX 

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 過去の文書ファイルをごにょごにょ整理していたら、1996年5月頃(当時27才)に書いたと思われる手紙の下書きが出てきた。・・読んでいて余りの稚拙さになんか1か月分くらいのイヤ〜な汗が体中から噴き出した(大汗×10)。言葉を誤用しているとか論証が不十分とかそういったこともあるが、それ以前になんというか・・・読み進めたくない文章!!(笑)しかも、全文を読んで一理あるなと思ったとしても、こいつの言う通りに動きたいとは思えない文章!!(笑)何かもうね、タイムマシンに乗ってお説教してあげたいくらい。

 まぁ、でも、(当時はただの趣味だったとはいえ)頑張れば何とかなるのでは!?と、
20代からずっと必死だったんだなぁ〜と、憎たらしくも愛おしくあり、ここから比べると、ボキャ貧は全然治っていないものの(小汗)多少は、人の喜ぶ顔を思い浮かべながら動けるようになったものだと、今日のところは自分を褒めてやろう。


 ちなみに、当然ながらこんな手紙の返事はなく、このプロジェクトも一向に進まず・・・その10年後、自らが企画に関わらせていただくなんて、もちろん想像だにしなかった。このシリーズの後、「ボーナストラック収録」「セルフライナーノーツ収録」などアイドル出身系紙ジャケも、ちゃんとやれば売れるというように、スタンダードが変わっていったことを考えると、この 「恥晒し」が第一歩だったのかもしれない