T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

108・デジタル上の名盤(107の答)

はい、お待たせいたしました。前回投げかけておりました「岩崎宏美LP音源」22枚のうち、最もPC配信で売れている作品を発表します。

お答えいただいた、タンタンさん、tanukiikkaさん、いせっこさん、kumonidairaさん有難うございました。

正解は、ダントツで

『恋人たち』

なのでした。(ちなみに、PC配信の大半がiTunesなので、そこでの人気順でも分かります。)

これって驚きませんか??いえ、タンタンさん、いせっこさんの“ライトユーザーが好きなのはカバーだろう”という推察はとっても素晴らしいのです。で、私もカバーブームとも被りそうな選曲の『すみれ色の涙から・・・』がトップだったらまだ分かるのですが、実際は『恋人たち』が人気なのです。しかも、30周年BOXでしかCD音源のなかったレア音源の「恋人たち」(阿木耀子作詞、筒美京平作曲の曲単位の方、ああややこし)だけでなく、11曲まるまるダウンロードなんですよ。

しかもしかも『恋人たち』のカバー全曲と、『ディズニー・ガール』のほぼ全曲を合わせて1枚にしたCD『白い恋人たち』が、20年以上前からCD化されていて、これは中古やオークションで1500円以下で普通に見かけるほどで、簡単に入手できるし、そう考えるとCD『白い恋人たち』の方が、『ディズニー・ガール』の音源も付いてアルバムダウンロードよりもお得にも関わらず。同じ洋楽カバーならば『ディズニー・ガール』の方が、「聖母」後の作品で表現力がいっそう増していて歌唱もダイナミックで、“(世間的な)期待値の岩崎宏美”が楽しめると思うのですが、実際は『恋人たち』が一番人気なのです。

しかも、しかも、しかもですよ?『恋人たち[+7]』の目玉だった邦楽カバー[+7]が聴けないのに、人気なんて!!(これが、私の驚く最たる要因かも。)特に、「甘い生活」(野口五郎)と「再会」(松尾和子)のカバーは、かなり発掘に時間がかかっていて、放置していたら『恋人たち[+5]』で止まっていたかもしれないのに、それすら要らずに、オリジナル音源だけで1600円払われるとは・・・なんと贅沢と言いますか、モッタイナイと言いますか。私自身、もし1600円で『恋人たち[+0]』ならば、たとえ紙ジャケが付いていても買い直していたかどうか・・・・。確かに、このアルバムでのライナーノーツは、ちょっと面白かったので、それを友人等から教えてもらえば、ボートラなしでも買うかもしれませんが。いえ、重ね重ね申しますが、CDであれ、DLであれ、正規リスナー間の優劣は一切ございませんとも。

でも、こういったナツメロ映画音楽集が受けているということは、実際のPCダウンロードの年齢層はCMなどのイメージよりも、もっと年配側なのかもしれないですね。あるいは、それくらい単価の高い金額を払うという人がエルダーに集中しているのかも。(その一方で、20曲1000円とかでパチモン・ボッサみたいなのも人気ですし。)そう考えると、パッケージのファンと、PCダウンロードのファンって、アメリカみたいにスムーズにほぼ100%移行するんじゃなくて、日本の場合、やや異なる状況になっているとも読み取れます

ということで、PC配信×宏美さんのV社音源に関する興味深いお話でした。ボーナストラックの邦楽カバー集「甘い生活」「再会」「ジョニイへの伝言」「五番街のマリーへ(78年バージョン)」「ブーツをぬいで朝食を」「憎みきれないろくでなし」「立ちどまるなふりむくな」はCDのみなので、しかもいつ製造中止になるのかも分からないので、興味のある方はお買い逃しのないように〜。 (お買い物はコチラから(笑))なお、iTunesのランキングは公開されているものの、私が見たデータは(1位のダントツぶりは同じですが)非公開だったりするので、とりあえず、この話はみだりにペタペタと貼り付けないでいただければ幸いです。では〜。