133・良くも悪くもネットの威力
10月20日頃、『COVER WHITE』のプロモーション記事として
「和田アキ子、Tomorrow never knowsを男らしくカバー」と音楽サイトに送信したら、
ニュースサイトで
「和田アキ子がミスチルより男らしくカバーで熱唱」と出て、私が書いた原文より面白くしようというメディア側の編集でちょっと話題になりました。
興味深いのは、そのサイト自体はその日のYahoo!ニュースのアクセス数で20位以下だったのに、そのリード文だけ読んで相当に腹を立てたと思われる大量の否定コメント(和田アキ子嫌い&ミスチル神扱いの方々)が投稿され、コメント数ではTOP5入りし、トピックスとして上位に移され、その影響でAmazonでも100位まで上昇し、2週間ほどTOP500に入っていました。いやぁ、ネット社会で嫌われることって、人気のバロメーターでもあるのかな、とまざまざと見せつけられました。Amazonではボロカスな評価で吹き荒れる西野カナあたりも、実際の売上げでは女性アーティストトップレベルだし。雑誌の人気投票では、ジャニーズ系で多少組織票はあっても、それ以外はほぼ順当なのとは対照的ですね。ネットって、そうやって騒ぐ人の中で、これは心ある人が書いたものなのか??と呆れてしまうほど、酷い意見もありますが、その意見が出る数自体は、あきらかに人気と比例するものだなと感心しました。自分の気に入らない作品をコキおろす人には、是非ともその2倍の熱量で自分のオススメ作品も示して欲しいですよね。そうでないと、いずれ社会全体が閉塞してしまうよ。
そして、先月、つのはず誠ちゃんが書いた記事「CD不況のウソ−実は意外な場所で売れている−」が雑誌発売から1ヶ月経ち
http://d.hatena.ne.jp/usutaka96/20101004
ネットに転載され、それがYahoo!ニュースのトップ記事に「CD不況?意外な場所でヒット」と転載されていて、
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20101027/1033462/?ST=yahoo_headlines&P=1
これまたビックリ。その影響であれこれと問い合わせいただきました。
雑誌で見るとたかだか3ページの記事でも、写真も盛りだくさんで分かりやすく、斜め読みで10分ほどあれば
「ふーん、色んな場所で売れているけど、やっぱりアーティスト育成にはCDショップも必要だね」
という風に捉えられるんだけど、
ネットに書かれたその記事は大きなフォントサイズでYahoo!の方では写真すらなくて(脚注ですらベタ打ち)すごく前に進みづらく、前半に書かれていたヴィレッジヴァンガードの魅力ばかりが目立って、後半の「CDショップの魅力」まで届きづらいなーとネットで読んで思いました。ブログコメントでも、「これを書いた人は、結局ヴィレヴァンからお金をもらっているだけの気がする」とか書かれていて、ちょっと怒り、そして溜め息。・・私、中島みゆきも岩崎宏美もその他歌心のあるアーティストが大々的に置かれていない売り場でCDを買うことや贔屓にすることは一切ありません。(←だから、こういうノイズを相手に腹立てちゃあダメだってば!)
ということで、今回は紙媒体の良さやネットの良さ、怖さと身をもって知りました。皆様も、ネットの文章を読まれる時は、できるだけ相手の善意を汲み取れるものを選んで対応すればピースフルに過ごせるかと思います♪