159・それだけで嬉しい

　昨日の『ミュージックステーション』では出身都道府県別アーティストランキングみたいなのをやっていた。こういう時、桑田佳祐は「サザン」名義でしかカウントされてないな〜とか、90年代のCDバブル期のみ優遇されているな〜とか、おやおや演歌系はごっそり無視されてるぞとか（五木ひろしや森進一はおろか、高田みづえまで無視してしまっていて・・イメージで判断したのかな）、あれこれツッコミ視線で観てしまうのだが、大阪府BEST10で河合奈保子が9位に入っていて（O.Aされたのは「スマイル・フォー・ミー」）、もうそれだけですべて許せてしまう（笑）。もし、これが数年前なら、こういう時に「けんかをやめて」とか「大きな森の小さなお家」とか以外に「エスカレーション」以降も放送してよ〜とか、（有りえない）わがままを言っていたが、もう今では、こうやってヒット歌手として紹介してもらえるだけでもとても嬉しい。そんな効果があったのか、昨日、うちのサイトでは奈保プロモーション（笑）関連のページのアクセスが増えていたし、こういう時、うちのサイトは決まって河合奈保子関連のBOXや『しんぐるこれくしょん』が数セットAmazon経由で動くのだ。TVをキッカケにしつつ、自分のサイトでとどめを刺す（笑）みたいな感じで実に快感。お買い上げ有難うございます！って思わず心で叫びたくなっちゃう。あれこれ駆使すればタダで聴き放題できる時代に、「河合奈保子は買っておかないと」って思って下さる、その純粋な御心、ひとえに感服いたします。しかも、それって全然新曲でもないのですから。
　そして、そんな方に更に聴いていただきたいのが、自作期の作品の数々で、紙ジャケBOXセットを購入した人が手放したのか、Amazonの中古で『Calling You』が送料込みで341円（つまり本体は1円！）！『ブックエンド』が送料込み731円と、ミッキー吉野時代の2作がお買い得。この時期はバンドありきの河合奈保子という見え方もあって、ボーカルが強調されていないのだけど、前者は「あなたへ急ぐ」「ダンシング・グッドバイ」「わたしは旅人、あなたは罪人」など物凄くドライブ向きだし、それ以外の曲もAORサウンドでじーんと来るし（私はやっぱり「さよならの彼方で・・・」が好き）、『ブックエンド』も「美・感性」「今日を生きよう」「美・来」など“奈保子元気タイム”が好きな人なら是非聞いてほしいスパーク曲もあるし、静かに歌うボッサも大人のファン向きだし、数百円で十分楽しめると思います。自作期、ちょっと苦手で食わず嫌いな方も是非どうぞ♪あー、時間があれば「ナオナオをAmazon中古から救い出せ！」ページ作りたい！！だって、私のサイトからヒロリンの紙ジャケ、市場では5000円以上するのに、いまだに週に10枚前後動いていたり、工藤のお静さんとか、BOOK OFFで100円で買ったってお便りもよくいただくし、やっぱりオリジナルアルバムってそういった推薦文がすごく重要だと思うのだ。

　ちなみに、拙ブログやサイトで、私は女性アイドル出身アーティストばかり書いているので、その仕事だけで判断されがちだが、実際はアンケート分析したり、他のコンピのCD作ったり、ヒットチャートから今を読み解いて執筆したり、CDショップのコンサルティング的なことをしたりと、あれこれ顔を突っ込んでいる。でも、どの仕事でも、“人と音楽が繋がること”を目指しているので、自分としてはほぼ同じなのだ。
　多分、河合奈保子という人もアイドル的な仕事をあれこれやりつつも、音楽を伝えたい、歌を届けたいという芯が一貫していたと思う。だから、ポップなものからスローなバラードまで様々な作品が歌えて。その一つの帰着点として『Calling You』や『ブックエンド』を聞くと、なんだか聞こえ方も変わるかも。それではご参考ください♪