T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

160・いいわけはいいわけない

 昨日は、超ベテラン音楽Pの大森昭男さんのトーク・セッションを拝聴させていただいた。大森氏曰く、「CMには言葉にチカラのある女性ボーカルが必要。今後、探していきたいし、育てていきたい」とのこと。そこでハッ!としてグッときた(←古い!)。

 昨今、女性アイドルグループばかりの人気が目立ち、ソロの女性アーティストはことごとく前作値を下回っていることについて、業界のエライ方たちも、「テレビの画面が横長になったから、人数が多いとそのメリットが活かせている」とおっしゃるけれど、その反面、今の世の中、テレビをメインの情報源としない世代が多数を占めてきたのも周知の事実だ。つまり、だからといって、ソロのアーティストが全員テレビのせいで売れなくなった、というのは単なる分かりやすい言い訳だと思うのだ。確かに、人海戦術の方が、初回盤も握手やハイタッチする人数も増えて、購入枚数は増えやすいが、ソロにはソロなりの良さはいくらでもある。実際、自分が10代・20代だった頃に聞いていたアーティストの大半は、女性ソロで、グループで何枚も持っている女性アーティストは殆どいない。ソロ・アーティストのどこに魅かれて聞いてきたのか。やっぱり、私の場合も、情景の見える歌詞と、そしてそれをドラマティックに聞かせる歌唱だと思う。

 一瞬の出来事から、基本に立ち返って、今の仕事に反映させたいと思った。10代・20代の自分(というか当時の先生も友人もすべて)が、今の私の先生です(笑)。