T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

317・購入人数より枚数が大事??

祈り ~涙の軌道 / End of the day / pieces

 一昨日お伝えした日経エンタテインメント!での年間CDランキングについて、ある男性アイドルグループのファンの方から、出版社に「なぜ○○は、ヒットしているのに、ここにランクインしていないのか?」という問い合わせがあったらしい。

 実はチャート集計前、私もどうすべきか悩んでいた。そのアイドルのCDは、表題曲が同じ4枚のCDが1BOXとなって販売されているが、POSコードは1つだけついているのだ。(バラでも販売しているが、4枚セットを購入した人のみDVDが見れるという仕様)このような場合、オリコンでは「4枚売れた」ということになるのだが、サウンドスキャンではBOXセットがそもそも一般流通していないことが多く、限定流通分は集計対象外だし、また一般流通している本作でも1POSコードにつき1枚と数えられているし、CDに4曲同じものが入っているからと言って、それを4倍にして「ヒットランキング」として数えるならば、メガ盛りシングル「愛のメモリー」なんて14倍にしたいほどだし(そうすりゃ年間TOP50にランクイン(笑))、それはやっぱり違うだろうと思い、POSコードの通りカウントして37位、掲載されるTOP30のランク外となった。(もし、それを4倍して考慮したならば、37位→10位にランクインしている。)

 そのファンの方は、当然ながらその集計方法の違いを知らずに純粋なファン心理で「このデータはおかしいのでは??」と疑問を持たれたのだろう。しかし、残念ながら、実際のヒット感(購入人数基準)では、既に相当ファンが減っているのだ。(無論、これは作品やアーティストの完成度が下がったという意味ではない。) それを気付かれないように、今、多くの伸び悩みアイドル&K-POPグループが、一人に買わせる枚数を3枚から5枚、5枚から7枚、7枚から20枚とエスカレートさせ、前作並みの購入枚数やランキングを保っている。(勿論、Perfumeももクロ等そうじゃないアイドルもいるので念のため!)どこかで食い止めなければ、ますますヒット「曲」が見えなくなるし、ファンが無駄に疲弊するし(その為、他のエンタメを楽しむ資金がなくなる)、エンタメ界全体がイビツになるのではと危惧している。私は私でヒット「曲」に光を当てる方法はないかと現在模索している。(画像は、今年1種類のシングルCDで圧倒的に売れたMr.Children『祈り』。シングル年間TOP30で1種類CDはついにこれ1作となった。)