T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

367・10位と11位のあいだに

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オリコンチャートを見続けて30数年の私だが、見始めて2〜3年目、中学2年から3年にかけて、ふとした事に気づいた。

「どうして最高位10位がこんなに多いのに、最高位11位は殆どないのだろう??」

私は小学生低学年頃から、都道府県別の人口や工業出荷額の推移、プロ野球の打率や大相撲の番付などのランキングを見るのも好きで(←あんたも好きね〜!)、そういう所では10位と11位になる確率は、(当然)ほぼ平等なのに、オリコンが異質だと気になり始めた。実際、1983年のシングルランキングで、最高位10位が9曲(うち、ある女性アイドルが4曲(笑))、これに対し最高位11位はたった1曲だった。勿論、それから数年後、TOP10までしか掲載・発表しないメディアが大量にあることで、10位と11位とでは、パブリシティー獲得量が歴然と違うことから、自分なりにその理由を推測できちゃった。

それで、現在はどうなっているのかな〜と思って、過去1年間の最高位10位の楽曲と11位の楽曲を調べてみた。

以下、最高位10位一覧。

アーティスト 作品名 メーカー
GARNET CROW Nostalgia GIZA
9nine 流星のくちづけ SMEレコーズ
スキマスイッチ ラストシーン アリオラ
√5 Love Doctor エイベックス
BoA Only One エイベックス
Dream5 シェキメキ! エイベックス
JUNO Everything エイベックス
ORANGE CARAMEL やさしい悪魔 エイベックス
SE7EN LOVE AGAIN エイベックス
SHU-I 大逆転 エイベックス
ケツメイシ moyamoya エイベックス
YUKI わたしの願い事 エピック
ASIAN KUNG-FU GENARATION 今を生きて キューン
ゴスペラーズ STEP! キューン
ねごと sharp # キューン
(アニメ) アイマス008 コロムビア
FLOWER 恋人がサンタクロース ソニーアソシ
JUJU ありがとう ソニーアソシ
SPYAIR サクラミツキ ソニーアソシ
earthmind ENERGY ソニーレコーズ
大国男児 バレンタイン・ファイター ソニーレコーズ
でんぱ組.inc W.W.D トイズ
クリープハイプ 社会の窓 ビクター
くるり everybody feels the same ビクター
斉藤和義 月光 ビクター
SuG sweeToxic ポニーキャニオン
竹達彩奈 時空ツアーズ ポニーキャニオン
竹達彩奈 ♪の国のアリス ポニーキャニオン
豊崎愛生 オリオンとスパンコール ミュージックレイン
Alice Nine Daybreak ユニバーサル
The Birthday ROKA ユニバーサル
超新星 Stupid Love ユニバーサル
(アニメ) 黒子のバスケSOLO11 ランティス
StylipS Choose me ダーリン ランティス
FTISLAND NEVERLAND ワーナー
バロック たとえば君と僕 ワーナー
バロック キズナ ワーナー

次に最高位11位一覧。

アーティスト 作品名 メーカー
己龍 B.P.RECORDS
Base Ball Bear PERFECT BLUE EMI
イ・ジュンギ Tonight IMX
イ・ジュンギ Deucer IMX
AK-69 SWAG WALK MSエンタ
9nine White Wishes SMEレコーズ
9nine イーアル!キョンシー SMEレコーズ
Kalafina moonfesta SMEレコーズ
Kalafina to the beginning SMEレコーズ
BisとDorothy Little Happy GET YOU エイベックス
ASIAN KUNG-FU GENARATION それでは、また明日 キューン
Tokyo Cheer2 Party RISE クライムエンタ
(アニメ) アイマス007 コロムビア
supercell The Bravery ソニーレコーズ
supercell 銀色飛行船 ソニーレコーズ
清水翔太 366日 ソニーレコーズ
BRAHMAN 露命 トイズ
NIGHTMARE Deus ex machina ハピネット
Dragon Ash Run to the Sun ビクター
山内恵介 釧路空港 ビクター
ナノ No pain,No game フライングドッグ
花は咲くプロジェクト 花は咲く フライングドッグ
サーターアンダギー ヒツトヒトツブ ポニーキャニオン
サーターアンダギー YELL ポニーキャニオン
(キッズ) Happy Go Lucky!ドキドキ!プリキュア マーベラス
戸松遥 Q&Aリサイタル! ミュージックレイン
エレファントカシマシ ズレてる方がいい ユニバーサル
ぱすぽ☆ Next Flight ユニバーサル
(アニメ) ススメ→トゥモロウ ランティス
(アニメ) 黒子のバスケDUET3 ランティス
(アニメ) 黒子のバスケSOLO4 ランティス
茅原実里 SELF PRODUCER ランティス
井口裕香 Shining Star-☆-Love Letter ワーナーホーム
BUCK-TICK MISS TAKE 徳間
BUCK-TICK エリーゼのために 徳間

これを見ると、最高位10位は年間37曲あるのに対し、最高位11位は年間35曲とほぼ互角。昔のように、業界も10位にこだわらなくなったのかな、と思った。というか、毎週毎週大量のアイドルシングルが出る中で、10位に入れるのも、11位にこぼれるのも当たり前のように出てしまうから仕方ないのかなと思った。昔なら認知度が大きく異なった、10位と11位のラインナップもこうして見ると、全く区別がつかないほどだ。だから、さほど気にしないのかなと思った。一瞬そう思った

しかし、これをメーカー別にまとめてみると、以下のようになる。業界的な観点で、「最高10位」=「勝ち」、「最高11位」=「負け」と表してみた。


エイベックス 8勝1敗
ソニーアソシ 3勝0敗
ワーナー 3勝0敗 
キューン 3勝1敗

ランティス 2勝4敗
SMEレコーズ 1勝4敗(うち9nine2敗、Kalafina2敗)
徳間 0勝2敗
フライングドッグ 0勝2敗
IMX 0勝2敗

なんと、勝ちに行くメーカーはやはり存在するのだ。やっぱりエイベックス様、こういう点は抜かりない(過去AAAやゴリネクの1位獲得も同様。)ソニーは、レーベルごとに見事にバラバラ。やはり、同じSMEでも別会社という意識なのでしょう。

さらに、これを音楽ジャンルで見てみると、


K-POP 8勝2敗
ビジュアル 4勝2敗

アイドル 3勝7敗
アニメ 6勝13敗

なんと、ビジュアル系とK-POPが圧勝。K-POPの2敗はインディーズ扱いのイ・ジュンギだけなので、実質8勝0敗!!うーん、きっと11位になると、本国からすごいお仕置きが待っているのかも(妄想)。

他方、アイドルやアニメは、その煽りを受けて、憂き目に。まぁ、アニメ・アーティストは、そもそもこの順位にこだわっていないからかもしれませんが。あと、アイドルグループは「購入人数」に直したら、11位どころじゃなく50位以下の人たちも沢山いるから11位でも良しとすべきかもしれません。

こういう風に見てみても、Oちゃんはあれこれ生々しいですね。そこがまた人間ドラマを感じさせて面白いのです(笑)。このように、真実はとかく境界線上に存在するものですね。