T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

473・私が好きな河合奈保子元気タイム

Calling You

注:以下の文章は、誰かを批判したり、誰かに問題提起したりする為のものではなく、あくまでも私の想いを綴っているだけなので、そういう人もいるのだと穏やかに読んでいただければ幸いです。

8月に発売されたファン投票による2枚組ベスト『私が好きな河合奈保子』を一通り聴いた。選曲も、さすが可憐にそこに佇んでいるような昭和のアイドル、そしてその延長のエレガントなシンガーソングライターというイメージにピッタリだ。

しかし。しばらく聴いていて、ちょっとムズムズしてきた。いない。私の好きなスパーク系の奈保子が少ないのだ。私自身彼女のLIVEの中でも“奈保子元気タイム”が大好きだったせいか、彼女がLIVEパフォーマーとしてハイレベルであることがここからはさほど感じられない気がした。

ということで、そのフラストレーションを解消すべく、私の好きなマイナー調のハードポップ路線多めで、気分をアゲる為に作ってみた。(★は『私が好きな河合奈保子』収録曲、だから皆無という訳ではない)

『私が好きな河合奈保子元気タイム

1.エスカレーション(シングル)★
2.THROUGH THE WINDOW(シングル)
3.MANHATAN JOKE(シングル「デビュー」両A面)
4.ちょっぴりパッショネイト(AL『スカイ・パーク』)
5.桜の闇に振り向けば(AL『JAPAN』)★
6.I'm in Love(シングル「ラヴェンダー・リップス」B面)
7.ジェラス・トレイン(シングル)★
8.緋の少女(AL『スカーレット』)
9.わたしは旅人、あなたは罪人(AL『Calling You』=画像)
10.UNバランス(シングル)
11.Twenty Candles(AL『It's a Beautiful Day』)
12.唇のプライバシー(シングル)★
13.今日を生きよう(AL『ブックエンド』)
14.コントロール(シングル)
15.モスクワ・トワイライト(AL『さよなら物語』)★
16.クラブ・ティーンネイジ(AL『スカーレット』)
17.冬のカモメ(AL『NINE HALF』)
18.美・来(シングル)

無論、これら全てがベスト盤向きの楽曲とは思えないし(笑)、また私自身が好きな彼女の楽曲はこちらにも綴っているように、初期の可愛い楽曲も壮大なバラードも多数ある。けれど、彼女の音楽をよりリアルに楽しみたいな〜と思う時、こういう選曲が私の中でピタリとハマるのだ。

自作期になってからも「雨のプールサイド」や「緋の少女」から「今日も生きよう」などを歌っていたことから、本人もこういったハードポップ路線も自分の音楽の一部だと感じていたのだろう。(だから無理矢理やらされていた訳でもないでしょう。)

彼女に限らず「アイドルはアイドルらしい曲だけ歌っていればいい」「フォーク出身歌手はロックには手を出すな」など、とかくパブリック・イメージ通りのものしか受け付けないリスナーが多いのも分かる。しかし、そんな人にとっては、30歳手前までバリバリの理系で突き進んできた私の、音楽業界でのこの18年間は「クズ」みたいなもので(笑)、やはり自分の人生が否定されたようで悲しくなってくるのだ。

良いものは良い。“需要なき供給”と片づけるには、あまりに熱量や完成度の高い楽曲群を聴いていると、今日も“道なき道”を進んでいこうという気にさせられる。やはり、私が彼女の楽曲から学んだものは凄まじく大きい。