80・音楽が分かっていない→私
先日、井上鑑さんの取材で世田谷のスタジオにお邪魔した。
井上さんは、自らもアーティストとして、また若かりし頃はピンク・レディーのバックバンドとして、その後も寺尾聰、ALFEE、本田美奈子.、福山雅治などなど数多くのヒット作品、しかもほぼオールジャンルに関わっておられる大家なのに、話しぶりはとても気さくな方で、ついでに髪の毛もフサフサのロン毛で、本当にミュージシャンだな〜と思いつつ、あれこれ緊張しながらお話したのだが・・・ひとえに、私の音楽制作への無理解から会話が弾まなくて、本当に申し訳ないな〜と思った。やっぱり、音楽家の方が発する抽象的および感情的な言葉を理解する能力がないとなー、と今さらながら痛感した。本当は、私が、井上鑑さんを最初に素晴らしいアレンジだと意識した中森明菜「SAND BEIGE」の話とか(さらに言うと「椿姫ジュリアーナ」の方もイントロが大好きだけど、中森さんは3曲しか関わっておられないので、そこばかり言うのも他の偉業を無視しているように響くので、これは最初から言うつもりはなかった)本田美奈子.さんが亡くなる前からどうしてあのクラシカル・クロスオーバーを一緒に制作しようと思ったのかとか聞きたかったのに、終始穏やか〜静か〜なムードのなか取材が進んだので、購入し持参していた「wish」にサインをもらうのも忘れてしまった、いや、正確に言うと、途中で思い出したのだけれど、あまりに自分がダメダメで、いただくのも憚ってしまったのだ。
いや〜、もう何年やっても駆け出しさながらの自分にビックリ(苦笑)。でも、そんな無名で非力だからこそ、まだまだリタイアできないと思います。