T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

71・此処でない何処かへ-期待と希望

 先日、岩崎宏美さんの『THANKS』のプロモ音源を聞かせていただいた。
『Happiness』→『Natural』の延長でますます自然派志向になっているな〜と感じた。

 これはもう第一独身期(微笑)が好きな人にはかなり異なった印象を受けそう。といっても、ヒロリン作品自体、『あおぞら』〜『ウィズ・ベスト・フレンズ』、『思秋期から・・・男と女』〜『すみれ色の涙から・・・』、『夕暮れから・・・ひとり』〜『I WON'T BREAK YOUR HEART』、『戯夜曼』〜『よくばり』、そして『me too』と大まかに分けても、そしてその前後の1作毎もかなり異なるので、“過去の路線”という言葉さえもかなり捉えどころがないんだけれども。

 なので、ヒロリンのカバーは好きでもオリジナルは・・・という人がいても、なんら不思議でもないし、責めようとも思わない。これだけスパッと違うのだし、むしろそう考える人の方が普通かも。

 問題というか課題は、岩崎宏美の前髪パッツン時代の大ヒット・シングルや、近年好調なカバー・シリーズ『Dear Friends』には興味ないけれど、こういったローハス志向の音楽が好きな人にいかに聞いてもらうか、ということだ。市場全体は、スローライフ方面に向かっているし、決して間違ってはないのだけれど・・・。

 これをヒロリンがやっているというのを伝えるのが、難しい。前者(ヒットシングルやカバー)の評判があまりに良いので、それらを求める人が圧倒的に多いからで、これも当然といえば当然だろう。そもそも、アイドルと呼ばれる歌手を経験した女性のうち、別路線が商業的にも成功し、今も現役でいる人って、ここ日本では誰もいないのではないか。むしろ、松田聖子みたいにパターン化している方がセールスも安定しているほど。シンガーソングライターなら、自身の生き様を反映しやすいからか何人もいるのに、やはりそれだけアイドル出身という鉄板路線がはっきりしているだけに難しい。

 でも、10年前の自分・・・「周囲の期待」と「自身の希望」のギャップから“此処じゃない何処かへ”を探そうとドロップアウトしたのを思い出しては、私はやっぱり今のヒロリンを応援せずにいられない。あの頃のがむしゃら(今も継続しています(大汗))感がなければ、今こうして色々な人との繋がりで楽しく過ごせていないのだから。

 なので、また勝手にアルバム紹介ページ作る予定です!なんたって、うちでヒロリン関連作品全部で1000枚はアフェリエイトで動いているし(小さな自慢(苦笑))、決して無駄ではないと信じて。先入観なく聞きたい方はどうぞスルーして下さいませ(微笑)。どこかに苦情を投稿したりせず、放置いただければと。これは、業界人(というか、若い頃の私(爆))にありがちな“インサイダー自慢”ではなく、いつものように「買う」と「買わない」の距離を埋める作業の一環であるし、不本意なネタバレ作業(歌詞を掲載するとか)をするつもりは毛頭ありません。

 ・・といいつつ、日々の分析や連載執筆のほかに、さらに『エンカのチカラ』第2弾の紹介ページももっと充実させたいし、他にも先月発売になって私が関わったCDでは珍しく(苦笑)まともに置いていただいているコンピの『想いうた』のガイドとなるようなページも作りたいし、5月発売の読ませる歌詞のロック曲を集めたコンピ『地球バラード』を分かりやすくするページも作りたいし、とあれこれやることは積もり積もっております(ダメだ、こりゃ)。

 まぁ、連休中にちょこちょこ更新できればと思います。どうぞその際はじっくりと、えぇ、目を皿のようにして読んでやって下さい。そして、間違いや異論反論は、こっそりとメールで(微笑)。では〜。