T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

256・「愛情」「情熱」は魔法のことば

 先日、あるアーティストの追悼盤を聞きながら、そのブックレットを読んでいたら、全音源を持つ一般ファンの方がライナーノーツを寄稿なさっていた。おそらく、プロを雇うよりもファンに書いてもらった方が、特定の情報に詳しかったり、あとギャラを辞退されるなど安く仕上げられたりで、依頼されたんだと思うけれど、1文の中で何度も同じ言葉が登場したり、楽曲ごとの文章量がちぐはぐだったり、曲順通りに解説しなかったりで、読んでいて気になった。勿論、悪気がないのは重々分かったので、それを見て“愛情いっぱいの情熱的な解説”だと、ある場所でご紹介したのだが・・・

むむ、 「愛情」「情熱」って私の仕事で一番言われる言葉じゃないか??ということは、ひょっとして、一部の方は文章力のない私を傷つけまいと、「愛情ある文章ですね」とか「情熱的なお仕事ですね」とか、気を遣ってくれていたのかなぁ。。。今度からそう耳にしたら、文章を読み直して反省するようにもしようっと。ただ、少しだけ救いがあるのは、同じ文章や分析をみて、「冷静」という褒め言葉も同時に頂けるところ。つまり、単にファンが勢いに任せて仕事をしているのではない、というのを見てもらっているのかなとも思う。まぁ、これも「冷淡」「冷酷」な態度に見えたのを善意で言い換えてくれたのかもしれないが。あぁ、言葉って難しくて面白い。