T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

284・CDは初動ではなく累計

近年、オリコンの数字があまりに容易に入手できる為、その数字をもとに一般のリスナーの方からお問い合わせいただくことが度々ある。勿論、証拠として挙げて下さっているのだから、すごく真っ当な接し方だとも思う。

しかし、時にその数字がかなり低く出た場合、その低さを証拠として批判の対象とされると、それってどうかなぁと思うことも度々ある。発売週にセールスが集中する限定BOXならばその数字の低さはそんなに遠くはないが、長く売れるような商品については、正直言ってオリコンの数字はあまりに不正確なのだ。

先日も、ある限定盤ベストを出したアイドルAと、通常盤ベストを出したアイドルBのオリコンの得点が、「Aが700枚に対し、Bが600枚だからAの方が人気がありますね」という問合せをいただいたのだが、私の経験上、Aは限定盤だから、累計はせいぜいその2〜3倍なのに対し、Bはその5〜10倍売れるので、まったくそんな数字はアテにならないのになぁ、なんて思った。実際、私がかつて選曲させていただいた岩崎宏美ゴールデン☆ベスト』は、オリコンの得点ゼロなのに、累計は4万枚を突破、返品はゼロ(これって超優良商品ということです)、そこから漏れた曲からのマイナーベストである『ゴールデン☆ベストII』ですら得点はゼロでも、これまで5千枚近い売上げになっている。(ちなみに、「私たち」も「月見草」も「学生街の四季」も「生きがい」も「そばに置いて」も「好きにならずにいられない」も「未成年」も入っているので、個人的には超オススメ。選曲基準は、私ではなく、LIVE等での評判です。)ちなみに、94年に益田宏美名義で出された分の焼き直しの焼き直しの焼き直しの焼き直しの焼き直しの・・・ただ、帯と品番を変えただけの選曲が止まったきりの正直愛情のかけらもない(苦笑)ベストもあるのだが、それでも毎回確実に5千〜1万枚売れるのが、ヒロリンだったりするので、本当に宏美さんの無難ベスト&カバー・マーケットは凄まじく大きいのだ。(多分、ひばり、テレサ、百恵など伝説級だと思われる。なお、宏実さんの場合、伝説ではなく現役というのが尚更にすごい。)

ということで、表向きの悪い数字に踊らされないよう、日々注意したいものだ。なお、良い数字については、情報元が明確であれば(例えば、T2U音楽研究所とか(微笑))、大いに“踊って”下さい!良いニュースは笑顔や元気に繋がりますので♪