T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

313・みゆきVSユーミソ

歌旅-中島みゆきコンサートツアー2007- [DVD]YUMING SPECTACLE SHANGRILA III-A DREAM OF A DOLPHIN- [DVD]

 松任谷由実のベスト盤が大好評だ。彼女やその前の山下達郎桑田佳祐が売れることで、「CDは終わった」と言っていた人達が急減したのはすごく嬉しい。(勿論、どれもこれもベスト盤なので、私はあまり楽観視していないが、好調なお店への風評被害がなくなるのは嬉しい。)

 それはそうなんだけど、なんというか例えば中島みゆきファン同志として慕っていた人や、別の歌謡曲ファンの人達まで、今回のベストに(いつものアーティストの時よりも)弾んでいるのをネットで見聞きしたりすると、なんというか一人取り残されたような気になってしまう(笑)。

 でも、80年代後半〜90年代のユーミソの威力を考えれば、その好反応は全くおかしくはないのだ。今回は、その事実を事実として受け止める為、あえて、「みゆきVSユーミソ」のセールスをオリジナル盤で比較してみた。発売年は、行を合わせる為にちょこちょこずれているのでご了承を。数字は、Oちゃん調べ。CD+CT+LP+紙ジャケなどを独自に加算。

発表年 中島みゆき 松任谷(荒井)由実 比率
1973 268,870
1974 274,590
1975 153,950 462,290 3.0
1976 97,690 336,940 3.4
1977 210,560 172,060 0.8
1978 417,360 159,730 0.4
1979 326,560 170,250 0.5
   532,830 211,710 0.4
1980 328,930 214,800 0.7
   436,790
1981 146,520
   594,120 527,620 0.9
1982 773,480 491,810 0.6
1983 469,604 497,250 1.1
1984 301,510 672,770 2.2
1985 352,981 620,001 1.8
   241,260 705,720 2.9
1986 237,127 688,800 2.9
1987 165,379 776,280 4.7
1988 137,743 1,588,140 11.5
1989 213,830 1,616,550 7.6
1990 174,120 1,975,080 11.3
1991 198,409 1,901,060 9.6
1992 357,170 1,463,910 4.1
1993 268,604 1,382,460 5.1
1994 374,647 2,171,650 5.8
1995 219,010 1,339,960 6.1
1996 201,230 788,690 3.9
1997 103,690 494,760 4.8
1998 48,800
1999 45,660 326,680 7.2
2000 188,248
2001 90,680 219,700 2.4
2002 77,890 181,625 2.3
2003 93,855 192,175 2.0
2004 76,009 115,184 1.5
2005 64,701
2006 116,754 125,271 1.1
2007 79,118
2008
2009 39,651 109,279 2.8
2010 43,333
2011 55,575 80,008 1.4
2012 40,876
70年代 1,738,950 2,056,440 1.2
80年代 3,815,964 8,983,051 2.4
90年代 1,991,340 11,844,250 5.9
00年以降 966,690 1,023,242 1.1
オリジナル計 8,512,944 23,906,983 2.8

※近年は音楽配信等、様々な入手手段があり、CD売上げを前年代と単純に比較できない事、ご注意くださいませ。

比率1以上が「ユーミソ>みゆき」、1未満が「ユーミソ<みゆき」だが、昭和50年代後半を除き、圧倒的にユーミソさん優勢。(ほぼ互角〜みゆき優勢を斜体とした)

そうだそうだ、私が大学生〜社会人初期の頃って確かに今以上の疎外感があって、こうやって数字を眺めると、それも当然だなと思う。いやぁ、そこから考えたら、00年以降はほぼ互角だし、この比較で変な負い目を持つこともなく随分とラクになったかも。しかも、50代〜60代でも、ユーミソさんの倍ペースで働いてるんだから、こりゃあ感謝せねば。そして、松任谷由実はCDがどんどん売れていった時期を象徴する大ヒットアーティストなんだから、そんなベストCDが愛されるのは至極当然だと思った。ユーミソ万歳!ユーミソファン万歳!

ということで、こうしてデータをまとめれば、自分のマイノリティーぶりを客観視できて、人を人として冷静に見つめることができる。だから、データとは、私にとってある種の鎮静剤でもあり、ある種のカンフル剤でもあるのです。