313・みゆきVSユーミソ
松任谷由実のベスト盤が大好評だ。彼女やその前の山下達郎、桑田佳祐が売れることで、「CDは終わった」と言っていた人達が急減したのはすごく嬉しい。(勿論、どれもこれもベスト盤なので、私はあまり楽観視していないが、好調なお店への風評被害がなくなるのは嬉しい。)
それはそうなんだけど、なんというか例えば中島みゆきファン同志として慕っていた人や、別の歌謡曲ファンの人達まで、今回のベストに(いつものアーティストの時よりも)弾んでいるのをネットで見聞きしたりすると、なんというか一人取り残されたような気になってしまう(笑)。
でも、80年代後半〜90年代のユーミソの威力を考えれば、その好反応は全くおかしくはないのだ。今回は、その事実を事実として受け止める為、あえて、「みゆきVSユーミソ」のセールスをオリジナル盤で比較してみた。発売年は、行を合わせる為にちょこちょこずれているのでご了承を。数字は、Oちゃん調べ。CD+CT+LP+紙ジャケなどを独自に加算。
発表年 | 中島みゆき | 松任谷(荒井)由実 | 比率 |
---|---|---|---|
1973 | 268,870 | ||
1974 | 274,590 | ||
1975 | 153,950 | 462,290 | 3.0 |
1976 | 97,690 | 336,940 | 3.4 |
1977 | 210,560 | 172,060 | 0.8 |
1978 | 417,360 | 159,730 | 0.4 |
1979 | 326,560 | 170,250 | 0.5 |
532,830 | 211,710 | 0.4 | |
1980 | 328,930 | 214,800 | 0.7 |
436,790 | |||
1981 | 146,520 | ||
594,120 | 527,620 | 0.9 | |
1982 | 773,480 | 491,810 | 0.6 |
1983 | 469,604 | 497,250 | 1.1 |
1984 | 301,510 | 672,770 | 2.2 |
1985 | 352,981 | 620,001 | 1.8 |
241,260 | 705,720 | 2.9 | |
1986 | 237,127 | 688,800 | 2.9 |
1987 | 165,379 | 776,280 | 4.7 |
1988 | 137,743 | 1,588,140 | 11.5 |
1989 | 213,830 | 1,616,550 | 7.6 |
1990 | 174,120 | 1,975,080 | 11.3 |
1991 | 198,409 | 1,901,060 | 9.6 |
1992 | 357,170 | 1,463,910 | 4.1 |
1993 | 268,604 | 1,382,460 | 5.1 |
1994 | 374,647 | 2,171,650 | 5.8 |
1995 | 219,010 | 1,339,960 | 6.1 |
1996 | 201,230 | 788,690 | 3.9 |
1997 | 103,690 | 494,760 | 4.8 |
1998 | 48,800 | ||
1999 | 45,660 | 326,680 | 7.2 |
2000 | 188,248 | ||
2001 | 90,680 | 219,700 | 2.4 |
2002 | 77,890 | 181,625 | 2.3 |
2003 | 93,855 | 192,175 | 2.0 |
2004 | 76,009 | 115,184 | 1.5 |
2005 | 64,701 | ||
2006 | 116,754 | 125,271 | 1.1 |
2007 | 79,118 | ||
2008 | |||
2009 | 39,651 | 109,279 | 2.8 |
2010 | 43,333 | ||
2011 | 55,575 | 80,008 | 1.4 |
2012 | 40,876 | ||
70年代 | 1,738,950 | 2,056,440 | 1.2 |
80年代 | 3,815,964 | 8,983,051 | 2.4 |
90年代 | 1,991,340 | 11,844,250 | 5.9 |
00年以降 | 966,690 | 1,023,242 | 1.1 |
オリジナル計 | 8,512,944 | 23,906,983 | 2.8 |
※近年は音楽配信等、様々な入手手段があり、CD売上げを前年代と単純に比較できない事、ご注意くださいませ。
比率1以上が「ユーミソ>みゆき」、1未満が「ユーミソ<みゆき」だが、昭和50年代後半を除き、圧倒的にユーミソさん優勢。(ほぼ互角〜みゆき優勢を斜体とした)
そうだそうだ、私が大学生〜社会人初期の頃って確かに今以上の疎外感があって、こうやって数字を眺めると、それも当然だなと思う。いやぁ、そこから考えたら、00年以降はほぼ互角だし、この比較で変な負い目を持つこともなく随分とラクになったかも。しかも、50代〜60代でも、ユーミソさんの倍ペースで働いてるんだから、こりゃあ感謝せねば。そして、松任谷由実はCDがどんどん売れていった時期を象徴する大ヒットアーティストなんだから、そんなベストCDが愛されるのは至極当然だと思った。ユーミソ万歳!ユーミソファン万歳!
ということで、こうしてデータをまとめれば、自分のマイノリティーぶりを客観視できて、人を人として冷静に見つめることができる。だから、データとは、私にとってある種の鎮静剤でもあり、ある種のカンフル剤でもあるのです。