T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

312・顔が見えなくとも

 業界版のオリコン・ランキングをちらちら読んでいたら、アルバムTOP100のプロデューサー欄に自分の名前が!過去にも企画で上位入りはあるけれど、メーカーの立場なのか体面をよくしたいのか、名前が単独で載ることは初めてなので嬉しかった。でも、中田ヤスタカとかロバート・フリップとかと名前が並んでもレベルが違い過ぎて恐縮〜!

 さて。最近はネットニュース用の原稿を依頼されることがあり嬉しい反面、それを断られる時に限ってその作品の担当者から「あいつら勝手に情報を探してきて口コミするから、そんな所にコストかけなくてもいいよ」なんて言動が出てくるのが残念だ。(名前は伏せるが、採用された河合奈保子工藤静香遠藤響子秋川雅史柴田淳作品や、最近の私企画のご担当者ではないので念のため。)

 確かに、コアなファンによる“勝手プロモーション”は強大だ。松崎しげるメガ盛りシングルなんて、発売数週間の売上げの大半がその効果だろう。けれど、“あいつら”呼ばわりするとは何事かと思う。せめて、“ファンの方たち”ではないか。彼らのお蔭で安定した生活をさせてもらっているのは誰なのか。だから、私はそれらに関してヒット情報とかレア情報とか知っていても、そういう担当の作品はネット上では一切推薦しないようにしている。(自分の慈善的言動が、自分の仕事を減らすと考えるのも癪なので。)

 まぁ、千歩譲って、メーカーの人達も、社内のカスタマーセンターを通じて、どうしようもないクレームに日々悩まされ(もっと安くできるはずとか、もっとレア音源があるはずとか、百恵聖子が出来るのにどうして○○ちゃんは出来ないのとか)、それでファンへの敵対視がエスカレートしているのかもしれない。それでも、やっぱり作っているのも見聞きしているのも人間だということを忘れないでほしいと願う。