373・中島みゆきの「鍵」

ああ゛ぁ〜〜、またまた忙しくて2週間も放置のブログ。先月から今月は、2本の大きな分析報告書の作成、雑誌での近年の女性ソロ特集の執筆、CD店向け講演の準備、夏以降に出る企画CDの選曲、そして日々の連載執筆と、ちょっとまたとっ散らかっております。

日々のツブツブはTwitterでブツブツと呟いていますが、それでもやっぱりそれだけでは事足りんな〜と思います。例えば、先日呟いた

みゆきさんって、薬師丸ひろ子「未完成」、工藤静香「私について」「Clavis-鍵-」、柴咲コウ「思い出だけではつらすぎる」、そして今度の中島美嘉「愛詞」、と提供曲ばかりやたらと“鍵”を使いますね。
なんて、自分の中では世紀の大発見（笑）で、それこそ「黄昏ジェラシー」と「誘惑」の乳姉妹っぷりを見つけた時ぐらいの衝撃だったのに、リツイートもお気に入りも僅少で、逆に驚いて、そこまでありきたりの情報なの？？と意外だった。私の中では、「ある数字を思い浮かべて、5を足して、その数字に５をかけて、どうちゃらこうちゃらで、最後にその数字を口に出せば、もとの数字だよ」的な小５レベルの単なる方程式の解が数百もリツイートされることの方がよっぽど意味不明なのに!!（だって、皆いとも簡単に解いてきた問題でしょ？）

ということで、ここで（倒木の）敗者復活戦として、本当に中島みゆきが提供作にだけ「鍵」が多いのか、検証してみます！

曲名	使用部分	歌い手	区分
ピエロ	指から鍵を奪って	根津甚八	提供作/本人同発
未完成	鍵をかくすわ	薬師丸ひろ子	提供作
私について	鍵をあなたが解き放つ	工藤静香	提供作
Clavis-鍵-	鍵を落としてきたかも	工藤静香	提供作
あの人に似ている	鍵をかけ窓さえ塞いだ	高倉健・裕木奈江	提供作
思い出だけではつらすぎる	本当の鍵はただひとつ	柴咲コウ	提供作
愛詞（あいことば）	心の扉の鍵になれ	中島美嘉	提供作
誘惑	あなた鍵を置いて	中島みゆき	ある意味提供作
後悔	心の扉にかけた鍵を	中島みゆき	オリジナル
ミラージュ・ホテル	その鍵はありえない	中島みゆき	オリジナル（夜会歌唱）
DOORS TO DOORS	扉の鍵ははじめから無い	中島みゆき	オリジナル（夜会のみ）

見て下さい、聞いて下さい!!11作中8作までが提供作（予定も含む）で「鍵」が使われていて、自作3作中2作は夜会の劇中で必要に応じて使われたと思われ、純粋な「鍵」使用曲のオリジナルは「後悔」（写真『短篇集』収録、私このドラマティックな曲想が好き！）のみ、あとはぜーーんぶ、提供作なんです。当然、みゆきさんはシンガーソングライターですから、オリジナル作の方が提供作よりも圧倒的に多いので、これは物凄く奇妙な現象だと思うのです。こうして並べてみると、「鍵」というキーワードでミステリアスなオシャレさん（微笑）な雰囲気になるのをみゆきさんは期待しているのかもしれないですね。「ピエロ」を除いて、全部女性詞だし。あー、“信じたこと　正しかった”と分かり、自分でもスッキリ！

TwitterやWikipediaは、「○○に収録されていますよ」とか「○○に載っていますよ」といったデータ情報は光のごとく駆け回って、それはそれは本当に便利なツールなんですが、それらを俯瞰した考察とかも、もう少しネット上にあっても良いと思う今日この頃です。NAVERまとめも、読んでいて面白いけれど、時にはそこに活字媒体のみ掲載されたことも補完した考察が必要だと思うし、やっぱそこのニーズがあるから、私のような僻目の零細事業主が何年も有り難く生活できてるのかな〜とも思うし、そう考えると、それがすぐに理解されなくてもイジけるのではなく、むしろそんな世の中に感謝すべきかもと反省したり。

とにかく、過去がどんどん流されてしまわないように、今後もブログとかホームページとか続けますっ。（あぁ、来月初めには待望のアルバム解説ページも作らねば。。。）