T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

411・30年ぶり「愛・モラル」桑田靖子

アナタノウタ

先週、今週は執筆が立て込んでいたので報告できなかったのですが、先週の木曜日、桑田靖子さんのLIVEに行ってきました

場所は下北沢の音倉という最大100人くらいのアットホームなLIVE会場。普段はランチやバー(居酒屋)をされているそうです。

彼女の場合、デビュー30周年と言っても、87年〜2010年くらいはほぼ休業状態で、まだ活動累計10年にも満たないほどなんですが、その為か、彼女の得意とする中高音の張りのある声がビンビン出ていて気持ちよかったです

あと、ヒットしたことがないのが功を奏して(?)、謙虚だし自虐ネタがうまいし(笑)、歌は真面目なのに、トークは笑いっぱなしでなんとも楽しいLIVEでした。

おもに歌ったのは、カバー曲が5割ほどで「恋人よ」「蘇州夜曲」「THE ROSE」「君は薔薇より美しい」「ここに幸あり」など、80年代までのヒット曲中心と中高年にやさしい選曲。

次に多かったのが今年発売された最新アルバム『アナタノウタ』からの選曲、「アナタノウタ」「月下美人」「恋心」「運命(さだめ)」で、これは工藤静香のロッカバラードが好きな私にはドンハマリな内容ばかり。CDも買っています♪これも、推薦ページ作りたいほどハマっています。ちなみにアルバムではスタレビの隠れ名曲「追憶」もカバーしています。

そして、長らく歌わなかったアイドル時代の楽曲からも「愛・モラル」、「あいにく片想い」、「マイ・ジョイフル・ハート」の3曲を歌ってくれました。

私の場合、20代後半から音楽業界に来てあれこれCDを聴いたりLIVEを観たりしてきた為、若い頃にきいてそれっきりになっているアーティストというのは滅多にいないのですが、今回、彼女の歌を久しぶりに聞いて、思わず涙しそうになりました。よく、「社会人になって、結婚して、子育てに追われて、久々にコンサートに行って感激しました」ってインタビューに答えている一般の方がいて「そんなもんかなぁ・・」と思っていましたが、そんなものでした!!(理解できずにすみません(笑))あと、よく「この人、いつまでも変わらない歌声だね〜」とアイドルの人たちって可愛さのあまり贔屓目に言われますが、それ以上に彼女の場合、現役感があって、表現の深みも加わって良かったです

「マイ・ジョイフル・ハート」の爽快感に力強さが加わってこれも良かったですが、特に「愛・モラル」は今回聴いて初めて、「愛」と「モラル」の間で揺れる乙女心を歌っていたんだと初めて深く理解できました。まぁ、当時は彼女も強さばかりが目立つ歌い方だったし、何より私自身、言葉の意味深な部分も全く分からなかったり(苦笑)。売野雅勇の歌詞って、コピーライターっぽい作りだけど、タイトルの付け方が似ている秋元康よりも、随分と歌詞が深いなぁ〜と再認識しました。

今後もマイペースにLIVE活動をされていくとのことで、私もちょくちょく顔を出したいと思います。ちなみに、先日のLIVE終演後、全員を握手とトークでお見送りだったのを、私は本人の前で買ったCDのケースを落として分解し、ご本人に拾われるという失態をしてしまいました(苦笑)。そう、緊張すると手に力が入らなくなるので、モノをよく落とすのです。もう40代半ばなのに、そんなところまで童心に帰るのかもしれませんね(言い訳)。写真は、今年11月2枚組2625円で発売された『ファースト・キス+ときめき』。これも共に100位圏外とは思えぬほどの力作です♪