T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

475・それは「歌」が好きだから

私の歌?リスペクト?

先日、あるライターさんと2人でカラオケに行った時のこと。私の歌を聞いた彼が感心しながらこう言った。

「いやぁ、臼井さんて、ホント歌が好きなんですね。いつも仕事には“愛”が必要って言っている意味が分かりました!!」

勿論、リップサービスも存分にあるが(笑)、彼の言葉を聞いて、私の中で今までの音楽に関する疑問が急激に氷解したような気がした。

時に「アイドル評論家」のカテゴリーに分類される私だが、現実はそう呼ばれるには程遠く、全曲を聴いているのは、河合奈保子岩崎宏美中森明菜工藤静香をはじめとして、個性的なボーカリストの数人程度に限られている。それは、歌が好きだからだ。

そのアイドルについて、以前Twitterで「歌唱力もダンスもコントも握手会の神対応も出来るアイドルなんている訳ないじゃん」とある現代アイドルファンから反論されたが(私自身は、昭和のアイドルと現在のアイドルの定義が異なると呟いただけだが、彼の中では「今のアイドルは歌が下手」と非難めいて受け取ったらしい)、そもそも、私は好きなアイドル出身歌手に、ダンスやコントのスキルはさほど求めてはいない。(中森明菜が突如握手会を開いて、愛想を振る舞われても逆に「何があった??」と、こちらが心配してしまいそうだ(笑)。 それも歌が好きだからだ。

そして、近年の女性アイドルグループも、実際は全否定のわけがなく、好きなグループとそうじゃないグループがいるのだが、よくよく考えてみたら、前者は歌手志望で結成されたグループで、後者は女優・タレント志望を中心として結成されたグループという違いがある。(勿論、AKBグループの中でも、NMB48山本彩はもっと評価されればと思うように例外のメンバーもいる。)これも、私が歌が好きだから、潜在的にそんな振り分けをしていたのだろう。

他にも、好きなバンドのタイプ(要は演奏音でボーカルが聴こえないのは苦手)も、女性シンガーソングライターの中で好きな人(制作力に引けを取らぬ歌唱力がある人が好き)も、さらには『TEAROOM☆NAOKO』のMARUさんのところで取り上げていただいた10年前の『名曲発掘!ジュエル・バラッズ』なんてコンピの選曲基準も、すべて「歌が好きだから」に集約される

私はなんと単純な人間だろうか(笑)と呆れるほどにスッキリした。私がどこかで何かを書いたり語っているのをご覧になった際は、「歌が好きだから」というフィルターを通していただければ嬉しい。そして今後も、そんな人の言葉や想いを拾い上げていきたい。