T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

480・AKB48「唇にBe My Baby」ヒット検証

唇にBe My Baby Type A 初回限定盤

AKB48の最新シングル「唇にBe My Baby」のオリコンでの初動売上ミリオン割れ(90.5万枚)がSNS上でも大きな話題となっている。事態を受けてのことなのかどうかは分からないが、その直後に追加の大握手会の開催、また次回シングルでAKB卒業生の主要メンバーが復活するなどが決まり、それはそれで見苦しいだろという書き込みが大量にあり、なんだかスタッフ側もファンもソワソワしている模様。

私自身、今回はNHKの連ドラ主題歌「365日の紙飛行機」効果でCDショップでも売上が良いと聞いていたし、実際レコチョク及びLISMO等の関連サイトではCD発売前週からダウンロードが始まっているのだが、同作はAKBの中では2年前の「恋するフォーチュンクッキー」に次ぐ勢いで売れているし、なんだかその「売上不振」というニュースはどうにも納得がいかなかった。

ということで、サウンドスキャン(SS)で今年の4枚のシングルの初動売上(一般流通8種類の合計)を算出してみた。

すると、総選挙の投票コード付の「僕たちは戦わない」を除いた今年の3作中では「唇にBe My Baby」は一番売れているではないか。お店の方や自分が見てきたヒット感覚が正しくてちょっとホッとした。この後、年末の特番でも「唇にBe My Baby」と「365日の紙飛行機」はじゃんじゃん歌われていくだろうし、後者などは紅白効果が特大級になるのは間違いないし、 365日の紙飛行機」はAKBにとって久々の「ヒット曲」らしい「ヒット曲」になると思う

だから、オリコン売上が下がったという“ピンチ”は、むしろ劇場盤売上に縛られずに、「ヘビーローテーション」以前の、 “CDがミリオンにいかなくても、カラオケやダウンロードでガンガン支持されるような本来の「ヒット曲」” 路線に戻るという“チャンス”という気がするのだ。結成11年目に向けて、そうした次のステップに進むのか、それともCD売上(それも大握手会目当ての劇場盤)に固執し続けるのか、AKB48の今後にも注目したい。