T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

9・“夢”を見るほど“現実”に厳しくなる

 私は仕事柄、日頃から雑誌、ラジオ番組、テレビ番組で音楽に関するものを可能な限りチェックするようにしているのですが、今週はDREAMS COME TRUEの本番前の緊張ぶりや、NHKスペシャルでの矢沢永吉を観てさらに元気になれました。
 どちらも、キャリアは違うにしても立派なベテランで現状のCDセールスがどうであれ、間違いなくトップ・アーティスト群にいる人たちです。だけど、ステージングに関して全く妥協がない。本当に自分に厳しい人だなぁと思いました。

 それを観ていて、自分がある時期−音楽の分析の仕事で、自分の名前が前に出るようになった時期を境に自分に対して、あーでもない、こーでもないと何度もやり直しを命じてやるようになったなぁ、ということを思い出しました。勿論、そのレベルはそういったトップ・アーティストとはまだまだ及ばないものだと思いますが、人間誰しもその積み重ねがより自分を高めるのではないかと思います。そうです、

夢を叶えようとすればするほど、その実現に向かって現実の自分に厳しくなる

んだと思います。そのことが分かれば、頑張って苦悩している人を見て、より自分もやる気になれるし、身の周りの人により手助けが出来るのではと思います。

最近、いわゆる“下流意識”の人たちを特集したメディアが多いですが、そういうのを批判して責めるのはとっても簡単で、見ていても後ろ向きすぎて気が滅入るので、いっそのこと、“一緒に夢を見よう!”プロジェクトとしてメディアと共同して何か面白いことをやってくれればいいのになぁって・・いつも思います。そういう風に悪く言われる人たちだって、根っから“下流”の訳がなく、それを引き出すシステムが現実社会で欠けているだけだと思います。私だって、「音楽を数字と文章を駆使して分析して、よりアーティスト思いの、より音楽ファン思いの制作&宣伝をするにはどうすればよいか」なんて不思議な仕事をしているくらいですから(苦笑)、どんな人でも絶対にその人の能力を活かした社会的な貢献があると思っています。