T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

73・皆を繋げるもの、それは

 さっき何気に検索してみたら、TOKIO山口達也が日曜日にNACK5でDJをしている番組『TOKIO WALKER』の彼の選曲コーナーで、アルバム『地球バラード』を沢山紹介していたことが分かった。番組ディレクターなのか、ご本人の選曲なのか分からないけれど、明らかに自主プロモーションによるものなので、特に嬉しい。山口達也様、番組ディレクター様、有難うございます。TOKIO新作も機会があれば必ずやプッシュします!『地球バラード』は私のようにロックに詳しくない人でも、そこに流れる普遍的な感情に心揺さぶられる作品ではと思います。どこかで試聴してもらえると嬉しいです。


 それと、先日、ヒロリン最新アルバム解説ページを書いたところ、“アイドル期に囚われているのでは”とご意見をいただいたので、以下ちょっと弁明させていただきます。

 私の「過去年間ベスト50」のページを見ていただけると分かるが、2001年以降の岩崎宏美オリジナル曲だけでも、
「永遠の心」「方舟」「春の岸辺で逢いましょう」「天気雨」「ただ・愛のためにだけ」「愛するキモチ!」「シアワセノカケラ」「始まりの詩、あなたへ」がランクインしている=“今年かなり好きな50曲”と発表しているし、本作でもカナリア」の歌詞とか「THANKS」のメロディーとか唸らされるものを感じる。「愛するキモチ!」なんてアルバム曲なのにカラオケで最低3回は歌っているはず。また、当時ランクインしていなくても「手紙」を歌ってみると、心にじーんと来て、自分の今の状況をかみ締めている。つまり、個人として好きな作品はいくらでもあるのだ

 にもかかわらず、人に勧めた時に業界内外を問わず「なつかしいーーーー」とか「渋いねーー」とか適当に返答されてどうも伝わっていないという歯がゆさや、あんなに精力的にメディアに出てもオリジナルのセールスにさほど響かないという悔しさは、彼女の現役の実力とあまりにギャップがありすぎて、前述の解説ページなどは、これをどうにかしたいという、私のハングリーな願いゆえの「こうすれば、オリジナルももっと浸透するのでは」という妄想提案だとご理解いただきたい。これほどまでに切なる願いが、どうして背反行為や回顧主義になろうか。私は、結果として売れなかった隠れた名作には愛情は注ぐが、発売前から「売れなくてもいいよね、大衆がバカなんだから」なんて考えは決して持ちたくない


 さて、またまた話は変わるが、先日都心のタワーレコードに行ってみたら、今月はセールを強化されていることもあり、いつも以上の人だかり。ここは、近くの某大型店とは対照的にレジ前にいつも行列があるのだが、お客さんのラインナップがかなり変わっているように感じた。サラリーマンもいるし、大学生っぽい人も、男女共にいるんだけど、なんというか・・・携帯ヘビーユーザーっぽい子がいないのだ。せいぜいiTunesも買っている感じで、あの深夜で「レコヒッツ♪」とやっているような顔立ちの子を見かけない。やっぱり、そう考えると、音楽の聞き方によって、売れ方も全く異なるし、ゆえにメガヒットが出ないのも当然だなとも、あらためて実感した。


 だがしかし。そんな時代なのかもしれないけれど。私は、より多くの人に愛される音楽や文学、映画などがもっとあっても良いと思うのだ。別に全部が全部、新品で買ってほしいとか、私利私欲をほざいている訳ではない。私だって、小さい頃ベストテン番組にランクインした全シングルを買ってもいないし。また、ミリオンヒットするものを好んで買おうとしない天邪鬼だが、それだけ多くの人を魅了する作者や演者って尊敬に値すると思うし、自分自身そういう作品も意外と知っているし、そういうものが出ること自体とても嬉しい。

 つまり、人が聞いているもの、読んでいるもの、観ているものに皆がみんな、もっともっと興味ある世の中になればと思うのだ。世代や性別、出身地が違っても、通じる想いや言葉があるはずで、そこを目指すものが一つでも多くあればと願う。私は、とってもオメデタイ人間で、そういうものが無限に増えれば、私たちはもっともっと心も豊かになるように信じている。だから、人を魅了するヒットをもっと理解できる人間になりたいし、より多くの人を結びつける魅力のある作品を応援していたい。ただ、それだけだ。