T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

371・早見優30周年LIVE

Thank YU~30th Anniversary Single Best~Thank YU~30th Anniversary Special Box~(DVD付)

もう10日ほど前になりますが、遅ればせながら 早見優さんの30周年LIVEに行ったことをレポートします。私は、30周年のBOXやベスト盤に関わったということで、ご招待いただきました。

場所は六本木のThe 1633 Tokyoで、定員が100人ほどだったかな?そんな少ない人数だったので、急遽4公演に増加、それでも抽選に外れて行けなくなった人も多かったそうです。(ちなみに、30周年BOXはその何倍も売れているので、この会場選定はあまりに手堅すぎなんですよね。)

当日の昼の部で歌われた曲目は以下のとおり。

PASSION
抱いてマイ・ラブ
急いで!初恋
ゴンドラ・ムーン(アルバム『AND I LOVE YOU』)
ラッキイ・リップス
渚のライオン
(衣装替えBGM:逢いたい気分/ペンギン・ロコモーション)
Tonight
REMEMBER?(アルバム『WOW!』)
硝子のトライアングル(アルバム『SHADOW OF THE KNIGHT』)
西暦1986
GET UP
ハートは戻らない
(アンコール)
夏色のナンシー

1982年〜1988年を網羅したなんともバランスの良い選曲!しかも、アルバム曲も随所に入っているので、これはコアなファンも満足だったのでは。(事務所の市瀬社長とお話していたら、夜公演や翌日公演では「Love Light」「Love Station」「いきなりロックン・ローラー」「SOMEBODY TO LOVE」も用意しているとおっしゃったので、2回観た方も楽しめたはず!)

「PASSION」を歌った時は、久々のアイドル曲で緊張しすぎたのか(イベントでスタンダードを歌うのは今でもお手のものなんです)、ちょっと不安定だったのですが、2曲目以降は抜群のリズム感で、初期のアイドルソングや中期のビートの効いた作品をガンガン歌っていて、こちらもノリノリでした〜。

そうそう、優さんの歌って、タイトなイメージのものが多い(特に85年以降)ので、ミドルエイジの歌い手がやりがちなタメた歌い方だと、本当に下手に聞こえちゃうのですが(そういう意味で年齢的にも不利)、そこもピタっと決まっていてカッコよかったです。あと、表現力に深みが出ていて、当時は字面を追うのと振り付けでいっぱいいっぱいだったものも、メリハリが効いて更に歌の意味が伝わってきました〜。

それにしても、アイドルソングって、サビで掛け声が入るような間(ま)があったり、BメロでPPPF(パンパパン、フー!)のリズムに変わったりと、決まり事がいくつもあって、こういう所も無意識にファンを楽しませていた要因なんだな〜と、あらためてプロの仕事の数々に感心いたしました。

当日、私の右隣の席は、テレビや雑誌の写真で拝見したことのあるご主人(足が長い!座高は私と同じくらいなのに、足の差がそのまま身長差になっていました(笑))と、二人のお嬢さん(デビュー当時の優さんソックリ!)がいらしていました。ご主人は嬉しそうにカメラを構え何枚も写真を撮ったり(もちろん、邪魔をしないように)、お嬢さんは椅子の上に立って(そうしないとファンの男性で見えないのです)応援したり、と家族ならではのひとコマにこちらも嬉しくなりました〜。

終演後、楽屋にお邪魔して「「誘惑光線・クラッ!」は歌わないのですか?」と尋ねたところ、イタイ所を突かれた!という感じで「そうですねぇ。。。西暦とかLove Stationとか歌うんだから、本当は歌わないとね〜」と謙虚に仰ってました。というか、BOXのライナーノーツ用にインタビューして以来、事あるごとに「鋭い指摘をする臼井さん」と言われてしまい、ちょっとそれは私の本望ではないな〜(笑)、もっと適当にあしらってもらって良いのになぁ〜とこちらも恐縮します。私自身も、「誘惑光線・クラッ!」を歌わないとダメとか言う嫌なオタクではなく(むしろ「Yesterday Dreamer」が好きだけど、それを強要もしない)、きっとあの親衛隊のノリとか考えたら、アイドルソングがもう1曲あっても良いかな〜と思っただけですし。

ともあれ、ウン十年ぶりのアイドルLIVEとしては最高の出来でした。また、近いうちにこういうのがあればいいな〜。あっ、ちなみに今回のLIVEの音楽監督、「天気雨」や「愛するキモチ!」など近年のヒロリン作品でも私が大好きな2曲を作曲した田村武也さんだったので、こちらが勝手に「いつも、岩崎宏美さんの名曲を作ってくださって有難うございます!」と御礼を申し上げました。当然、キョトーンとされていました(笑)。いえ、御礼が言えただけで十分なのです。田村さんは、弦哲也さんのご子息でもあるのですが、それを全く知らずして田村さんの作曲センスの高さに気づけたことも凄く嬉しかったので。