T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

251・『オリビアを聴きながら』を観て

昨日、青山円形劇場で、ミュージカル『オリビアを聴きながら』を観た。これは、タイトルからも想像できるように、尾崎亜美のこれまでの作品が散りばめられた音楽劇(詳しくは奈保子友達のMARUさんの推薦サイトをご覧ください。素晴らしい!)で、昨年に続いての再演とのこと。ミュージカル評なんて書けそうにもないので、以下にキーワードを並べる。

・会社に忠実な中年男性
・まさかの倒産
・上司に従うか、部下を支えるか
・数年前に離婚
・四十の手習い(ピアノ)
・オネエ系の元部下
・同性への片恋
学生運動
・雨にうたれて
・元恋人の死

・シリアス、時にコミカル
・華麗なタップダンス
・円形劇場を縦横無尽
・スピーディーかつドラマティック
・音楽の力

 私自身は、大切な人を想っての献身的な行動、互いに懸命なのにすれ違う心、人を人として真摯に受け止める姿に何度も感動した。どんな生き方が正解なのか分からない今だからこそ、勇気がもらえる内容だと思う。あと、やっぱり、尾崎亜美さんの曲が、こんなに日常に溶け込むものなんだとあらためて気づいた。例えば、「時に愛は」の♪肩にふれたあなたの指が〜、というフレーズと共に物語が進むことで、あぁこんなにラブリーな歌だったのかと初めて気づいた。リアルタイムで聞いていた中学生当時は、そのヒット曲としての要素しか頭になかったので。(ちなみに、オトナになった私が最も恥ずかしかったのは、「魅せられて」の♪好きな男の腕の中でも違う男の夢を見る〜です。こんな深いフレーズを小学生のバス旅行で合唱していたなんて!!)そして、「蒼夜曲」はやっぱり名曲!!とにかく、尾崎亜美楽曲は、ヒット曲としてもキラキラしつつも、実はすごくリアルなものが多いんだなと感心、恐るべし天才!

 ということで、尾崎亜美さんの楽曲(提供曲を知っていれば十分)が好きな人だけでなく、酸いも甘いも経験してきた人々にオススメの1作です。来週末までありますので、よろしければどうぞ♪