270・女子から学ぶﾏｰｹﾃｨﾝｸﾞ

「ヒットを作りたければ女子を狙え！」

これは、すべての業界に言われているような決まり文句で、CDでもメガヒット級のものは大抵女性比率が通常よりも高くなっている。

私がこの“女性が最多意見のカギを握る”と最初に意識したのは、実は中学生の頃に遡る。それは、クラスで壁新聞を作ることになり、その新聞名をクラス全員で考えた時のことだ。

男子から出た候補名は、真面目なもの、ファンキーなもの、ワイルドなものと、各々が良いと思うもので意見が分散した。

これに対し、女子から出た候補名は、「J・A・C」。当時「ジャパンアクションクラブ」出身の男性にクラスの女子がファンだった、というただそれだけの理由だということだった。

それで多数決を取ったところ、男子の数意見は票が分散したのに対し、女性の方はファンの子や、そのファンの女子を見守る子などで「J・A・C」に票が集中し、結局、新聞名は、クラスとはなんのゆかりもない名前となり、私は呆然とした。

ＪＡＣ・・・。内容にも、学年にもカンケーねーし（笑）！

卒業文集に「聖子ちゃんノート」とか付ける感覚、自分にはないなぁ。せめて「大人の始発駅」とかだったらパクリでも許す（笑）。

ともあれ、女子たちが良いとか悪いとかではなく、ただ自分が好きなものをグイグイ推して、それがトップになる。あの時の「J・A・C」の3文字が、私に女子の「考えるな、感じろ！」を大いに教えてくれるキッカケになったのは確かだ。