T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

382・傷跡はやがて羅針盤に

銀の龍の背に乗って

 先日、共同通信でのCD評のお仕事『つのはず誠の音楽玉手箱』で、℃-uteの最新シングル『悲しき雨降り/アダムとイブのジレンマ』を取り上げた。閲覧数も非常に高く、またYahoo!のリアルタイム検索でみた感想も

「良い記事」
「的確で好意的」
琉球新報カッコイイ」(←前回の地方記者と気遣っての賞賛

などなど評価も上々でひとまず安心。特に、「アイドル界の良心として存続してもらいたい」という部分に願いを込めたんだけど、ここをピックアップして語ってくれる方がホントに多くて、太字で強調されていなくても想いって伝わるものなんだ〜!と感動した。さすが、℃-uteファン、こうした機微に敏感です♪

今回記事を書こうと思ったのは、以下のような経緯がある。日経エンタテインメント!の6月号『タレントパワーランキング(タレント認知度調査)』特集にて、私が女性アイドルグループのスコアについて分析したところ、℃-uteがランキングに入っておらず、「つのはず誠が勝手にランキングから外した」「悪意に満ちた仕業。それでもプロか?」「℃-uteも知らないなんて大した仕事してないな」とボロカスに書かれて、しかもTwitterやらブログからのDMやらに大量に送られてきたのだ。無論、℃-uteの認知度を調査してなかったのは私ではなく調査会社なのであって、完全な濡れ衣だ。しかも、私のホームページにある実績を曲解して、「岩崎宏美とか河合奈保子とか古ぼけたアイドルのファンだから、最新のヒット事情を知らないようだ」とか酷いことも書かれていて相当にゲンナリした。

「お前、ワシの仕事をすべて知ってるのか??ネットで拾えることがすべてと思うなよ!!」と一瞬、激しく憤りつつも、尋ねてきたファンの一人一人に丁寧に答えたら徐々に鎮静化してくれたことや、℃-ute自体歌が上手い割に確かにその評価が非常に少なく、そこに対してファンが焦りを持っていることは、数々の実力派アイドルファンだった自分がすごく理解できることだし、これは歌唱についてちゃんとした記事もいずれ書きたいなぁと沸々と思っていたのだ。そして、別件で偶然、その調査会社の方とお話する機会もあったので、次回以降は℃-uteも調査対象に組み込んでほしいとお願いした(これにて次回調査からは設問内に。無論、こうしたコーディネートもボランティア)。そうしてあらぬ誤解からリベンジするまで2ヶ月かかり、ようやく評価がプラスに転じた。

それでも、今回の記事について検索をかけたら、コアファン向きの某悪口掲示板にたどり着いて

「表現力なさすぎ。これでもプロか」(←私、「表現力」じゃなく、「分析力」で12年間執筆依頼を受けています♪)
「論点がずれている」(←そりゃあ、コアファンとライトファンは見るところが違うでしょうよ♪)

と、褒めたら褒めたで文句を返すところも、ああ河合奈保子ファンと似てるなぁと苦笑した。つまり、「『エスカレーション』が一番売れても、初期の方がアイドルらしくて可愛い」とか「激しい悪女路線よりも、『微風のメロディー』や『ストロー・タッチの恋』などドリーミーな曲の方が合っている」とか、多面的な魅力があるからこそ、何を言っても文句で返したくなるファンがいるのも理解できる。実は、彼らと私はとっても似ているんだと思う。でも、優劣ではない何かの違いから、仕事と悪口に分かれるのだろう。

ということで、相手の誤解がキッカケで誹謗中傷されても、それを放置せず、一つずつ解きほぐし、そして今後そんな誤解が起こらないようにと、あちこちに動いてみることが、結果として自分を成長させるかも、というお話でした。それで、タイトルのことを語っていた中島みゆき銀の龍の背に乗って」を思い出した次第です。きっと皆さんの方がビッグプロジェクトに関わっているでしょうし、これを参考にして頂ければより大きなスケールでメリットがあると思います♪